Home > 業務内容 > まちづくり映像のご案内 > シリーズ11 「ウォーターフロント開発による都市の活性化」

映像シリーズ (VHSビデオ/DVD)のご案内 (まちづくり映像シリーズ No.1~47)

映像シリーズ11表紙
映像シリーズ11
実施段階を迎えた

ウォーターフロント開発による
都市の活性化

~欧米にみる新しい都市開発戦略~

[監修] 泉 眞也 (デザイナー、プランナー)

映像の概要

型式 オートスライド(VHSビデオ/DVD)、シナリオ付き、148コマ/37分
定価 34,900円 (税・送料込)
完成 1987年10月
申込方法 申込用紙(フォーム)に下記の所要事項を記入の上送付下さい。
  ■所要事項 : 勤務先、氏名、所属部課役職名、所在地、TEL、FAX、MAIL、支払方法、必要書類、等
  ■申込用紙 : お申込みフォーム  FAX・メールでのお申込み

映像のねらい

  • 港湾・河川の機能更新とまちづくリ
  • 開発のフィロソフィーと波及効果
  • 都市・都心部にとっての意義と役割
  • 地域活性化のための多様な開発手法

映像の内容構成

●プロローグ

産業構造が変わり、流通機構が変わって港も変わった。東京湾岸や多くの都市で進められているウォーターフロント開発、果してそれは21世紀に向って、人々にとって、都市にとって望ましいものであろうか。我々よりも早くウォーターフロント開発に取り組んできた欧米の諸都市を見ていきながら、これからの人間と水、都市と水との関わりを考えてみよう。

●ボストン

歴史的港湾都市の再生をウォーターフロントの再開発によって成し遂げた。1日市場を新しい活用で甦えらせたファニュエルフォールとマーケットプレイスは北米の名所の一つにもなった。この波及効果は、チャールズタウン・ネービーヤード地区へ広がっている。

●ボルチモア

ダウンタウンの活性化と呼応した港湾の新たな機能(=商業・文化・レジャー)開発。チャールズセンターは業務・商業、ハーバープレイスは商業・文化、マリーナやホテルもある都心の水辺の活用。

●シカゴ

湖岸を保護条例等により整備し、コンベンションなどをつくる。マリナシティは住宅とマリーナの複合建築。

●サンディエゴ

シーポートヴィレッジやエンバカデロのウォーターフロント再開発による都心の再生・活性化。

●ニューヨーク

マンハッタンの東(=サウスストリートシーポート)と西(=バッテリー一パークシティ)の開発は、ピアの荒廃に悩むマンハッタンの水辺を甦えらせた。サウスストリートシーポートは保存型の商業・文化が中心、バッテリーパークシティは開発型で商業・業務に住宅を合わせもつ。夜も遅くまで人通りが絶えず、新しい活力が加わった。

●サンアントニオ

川を活かした都市の活性化。氾濫をくり返した都心の川をリバーウォークとして整備し、様々な演出とホスピタリティによって新たな発展へと導いた。パセオ・デル・リオはヒューマンスケールときめ細かい管理・エンターティメントで活かされている。メキシコ文化や川と一体となったコンベンションシティとして栄えている。

●ダラス

都心の再開発で生み出された人工の水空間。

●フォスターシティー

S.F.郊外のニュータウン。湿地帯を水辺の住宅地につくり変えた。

●トロント

港湾施設の跡地を利用したレクリエ一ション・教育・文化・イベントに着目した開発。ハーバーフロントは新しいウォーターフロント開発の1つ。未来都市オンタリオプレイス、マリーナ、ホテル、市場、住宅、そしてコンベンションセンターと多様な機能を整備。

●パリ/ハンブルグ/ストックホルム

都心に隣接した伝統のあるウォーターフロント空間の市民に密着した計画とデザイン。

●ロンドン

旧いドックの再開発。都心に近接した広大な再開発は、業務・商業・住宅をミックスさせ、公共交通を重視した開発。セント・キャサリン・ドックは保存・再生型、ドッグランドは、5つの特色をもたせた地区によって構成される再開発型。 空港も整備。

●シアトル

高速道路などによりダウンタウンとウォーターフロントが分断されてしまったため、ピアの再開発や公園づくりなどによって活性化を進めている。

●バンクーバー

都心に近い処に住宅地を!住宅重視の開発は都心に快適な環境をもたらし、活力を生み出す。バンクーバーはその自然的立地条件、特に海や入江の水辺を充分に活かし、効率的総合的な都市計画を実施。保存型のグランビル島は商業や業務、マリーナ等に、フォルスクリーク沿いには新しい住宅地や商業・業務が生まれている。EXPO'86の開催は、バンクーバーに新しい活路を生み出した。

●エピローグ

人々にとって水とは何か? 特に都市の水辺の意味の重要性をしっかり認識し、今後の開発の指針にすべきことを、海外の諸都市の開発事例は教えてくれる。

▲このページのトップへ

監修にあたって

東京湾岸や多くの都市で進められているウォーターフロント開発。その引き金は産業構造・流通機構の変化にともない港湾機能の変化と都市の水辺の見直しにある。ウォーターフロント開発は、都市づくりと深く関わっている。特に港湾都市に於いては、その都市の活性化や再生と切り離せない。欧米諸都市のウォ一タ一フロント開発に、そうした多くの先進的取り組みを見い出すことができる。港湾の生成が欧米のそれとは、異っていても、四方を海に囲まれた我が国においては大いに参考になろう。

また、最近の傾向として全く新しい開発思想、特に、リゾートやレジャーあるいはアミューズメントをねらいとするウォーターフロントの開発が注日されている。21世紀型の都市のあり方として模索されている第3次産業都市の新しい姿でもある。それは、フランスのラングドッグ・ルシオンやオーストラリアにあるサーファーズ・パラダイスなどのように、物を生産しない都市が成立し得る社会の到来を意味している。そして、それらが、一例ではあるが、海浜や水辺を上手に活用したプロジェクトであることに注目したい。

この2本のスライドは、そうした流れを整理したものである。

泉 眞也


本スライドを推薦します

都市の水辺は都市に残された貴重な自然です。その自然である水辺を生かすことは都市と人とに潤いをあたえ、豊かな環境と文化を創ります。その水辺のもつ豊かな可能性に着目し、欧米では早くから水や水辺を生かしたまちづくりを進めています。わが国でも都市の再生のため、市街地に接した港湾のもつ水辺空間の再開発が全国各地で計画されています。

このオート・スライドは、欧米の都市における港湾再開発を中心にこの種の事例が簡潔に紹介されています。特にウォーターフロントの再開発が、単なる水辺のとり戻しではなく、都市の活性化戦略としてとらえられています。港湾の再開発計画の推進に日頃頭を痛めている港湾管理者のみならず、地域の人々に計画の必要性を理解してもらうためにもこのオート・スライドが極めて有益なものであると確信します。

財団法人港湾空間高度化センター理事長 藤野 愼吾


【スタッフ】

脚本・演出 細谷孝子
撮影     及川知也
演出     緑川冨美雄

▲このページのトップへ

関連情報

映像シリーズ (VHSビデオ/DVD)

映像シリーズ12 「レジャーリゾート開発と水縁空間姉妹作品
映像シリーズ4 「ヨーロッパ・アメリカの街と人と水と
映像シリーズ16 「街にとけ込む川と湖
映像シリーズ17 「都市から川へのアプローチ
映像シリーズ23 「水のランドスケープ
▲このページのトップへ